まるむし帳とこのブログについて
先月、さくらももこさんが亡くなった。
私にとってのさくらももこさんは、勿論ちびまる子ちゃんの人でもあるが、それ以上に「まるむし帳」の人だ。
小学生だったある日、父が「まるむし帳」を買ってきて、私にくれた。ぱらぱらめくると文字が少しずつ書いてあった。私にとって初めての詩集。たくさんのやわらかい言葉でできた「まるむし帳」は、新しい視点や嬉しい共感に満ちていて、すぐに愛読書となった。そして読み終わって早速、自分でもこんな詩を書いてみようとノートを取り出した。これは最初に書いたもののうちの一つ。
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感じない、考えない。
すべての思考を外に追い出す。
もう考えてないかな。
いや、「考えてないかな」って
考えてるじゃないか。
寝ているときはどうだろう。
いや、考えてる。
夢の中で。
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この時から私は、たまに短い文章を――それまでハマっていたような(永遠に完結しない)空想の物語ではなく――書いてみるようになった。それは今でも細々と続いているが、悪い意味でより内面的になってしまった。
私は幼い頃から作文でも日記でも、大げさで仰々しい文章を書くのが大好きだったので、ブログというものには手を出してみたいとかなり前から思っていて、でも発信するような話もないし、とずっと逡巡していた。一方で趣味が欲しいともずっと考えていて、でも無理につくっても文字通り三日坊主で終わるのは目に見えていた。
さっき、お風呂を出て髪を乾かしながら思い立った。だったらここで気ままに文章を書こう、と。
そんなわけで今日からゆるゆると始めます。
ありがとう、さくらももこさん。